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離婚を考えている方に

  • 離婚という選択

  • 離婚が成立するまでの道のり

  • 別居,そして別居中の生活

  • 離婚後の生活

  • 離婚原因

  • 協議離婚

  • 調停・審判離婚

  • 離婚訴訟

  • 未成年の子どもに関すること

  • 財産に関すること

  • 老後の生活に関すること

  • 慰謝料

離婚という選択

 今,離婚を切り出したいと考えている方,突然,離婚を切り出されてパニックになっている方,「離婚」という選択は,これからのお互いの人生を決める答えの1つです。

 この人と一生を添い遂げると決意したはずなのに,今では,別れたいと考えている,別れたいと言われている,そうなるまでの過程には,言葉に尽くせない,他人には想像も及ばないほどの様々な出来事がおありだったことでしょう。

 それまでの夫婦生活を振り返り,自分の気持ちを整理して,悩み抜いて出した結論が「離婚」ということであれば,きっと,後悔することなく,これからの人生を歩んでいけるはずです。

 それとは逆に,「離婚」をしたいのかどうか,「離婚」をしたほうがいいのかどうか,結論が出なかったとしても,それはそれで当然のことです。相手のこと,子どものこと,老後の生活のこと,悩みや迷いは尽きません。だから,答えがなかなか出なくて当然と思うのです。

 もし,今の気持ちのまま「離婚」に向けて動き出してしまって,後で後悔することになっては,悔やんでも悔やみきれません。

 そんなことになってしまわないように,これまでを振り返って今の気持ちを整理し,もし,離婚をしたらどうなってしまうかを熟慮した上で,離婚を選択するかどうかの結論を出す必要があるのです。そうして出した結論が「離婚」であれば,それはきっと,自分にとって幸せの第一歩になることでしょう。

 

 ここで,弁護士に相談したほうがいいかどうか迷ったとき,お伝えしたいことがあります。

 

 相談は,離婚を決意してからでなければいけないということはありません。

 離婚をしたほうがいいのか,自分は離婚をしたいのか分からない。だけど,相談に乗ってほしいという方もたくさんいらっしゃいます。

 ここでは,そんな方に,今後のことを見通すための一助となるように,離婚をめぐる様々な問題について解説していきます。

 また,当事務所へ相談にいらっしゃるときに,少しでも充実した法律相談ができるように,どんなことがポイントになるかもご説明したいと考えています。

 ぜひ,相談にいらっしゃる前に,ご一読ください。

弁護士 平井優一

離婚が成立するまでの道のり

 「離婚」を決意したとき,まずは,夫や妻に離婚したいと打ち明けることでしょう。

 または,離婚したいと打ち明けられないこともあるでしょう。離婚を打ち明けたとたんに逆上して暴言をぶつけられたり,暴力を振るわれたりするおそれのある方や,日常的に家庭内暴力(ドメスティック・バイオレンス)を受けている方,相手が突然家を出て居場所が分からなくなってしまっている方などは,離婚の話し合いをすること自体が困難です。

 

 民法763条は,「夫婦は,その協議で,離婚をすることができる。」と定めています。

 夫婦で話し合いの上,市・区役所や町・村役場に離婚届を提出して離婚することを「協議離婚」といいます。

 しかし,前記のように,協議離婚ができない場合もあり,そんなときは,家庭裁判所に離婚の調停を申し立てて離婚をすることになります。これを「調停離婚」といいます。

 家庭裁判所に離婚の調停を申立てて,話し合いをしたけれど,条件がまとまらず,調停が不成立で終わってしまったときには,離婚訴訟を提起するしかありません。これを「裁判上の離婚」といいます。

 ただし,裁判上の離婚は,協議離婚や調停離婚と異なり,法律上の離婚原因が認められなければなりません。お互いに離婚すること自体には合意しているとき,法律上の離婚原因が認められるかどうかが問題になることはほとんどないと言えますが,相手方が離婚を望んでいないときは,法律上の離婚原因が認められなければ離婚ができないということになってしまいます。

 

 離婚を決意してから離婚が成立するまで,どれくらいの時間がかかるのか,一概に説明することは難しいです。

 早く離婚をしたいけれど,相手が離婚を望んでいないとき,早く離婚をするためには,条件面について,ある程度譲歩する必要があるかもしれません。

 逆に,条件面を譲歩したくないときには,相手が離婚を受け入れる気持ちになるまで,ある程度じっくり時間をかける必要があるかもしれません。

 また,離婚訴訟で法律上の離婚原因が認められるかどうかが熾烈に争われるときや,親権や養育費,財産分与などの条件面で激しく主張が対立しているときは,やはり相当の時間が必要になることが見込まれます。

 早ければ調停に1回出頭しただけで離婚が成立することもあれば,調停から離婚訴訟を通じて,1年以上かかることもあります。

 手続きの進展状況に応じて,その都度その都度,対応を見直す臨機応変さもときに必要になることもあるでしょう。

弁護士 平井優一

別居,そして別居中の生活

 夫婦関係がうまくいかなくなってきたとき,行動化として現れるものの1つが,「別居」です。また,冷却期間として,ひとまず,「別居」をするという選択をすることもあると思います。

 離婚の前段階といえるのかどうかにかかわらず,別居に至る原因には,様々なものがあります。

 相手の暴力から逃れるために別居に至ることもあれば,暴力が振るわれることはないとしても,モラルハラスメントのような精神的虐待や経済的虐待などによって同居生活が辛くなり,別居に至ることもあります。また,夫婦喧嘩がエスカレートして,そのまま家を飛び出したり,浮気相手と一緒になりたくて,家を飛び出し,別居に至ることもあります。

 そうなると,様々な法律上の問題も顕在化してきます。

 

 まず,別居中の生活費の問題です。同居生活をしている間は,相手の収入やお互いの収入で生活をしていた。しかし,別居に至った結果,相手から生活費がもらえなくなってしまった。ということが起こるのです。「勝手に家を出ておきながら,生活費をよこせというのか。」などと言われたり,それまで支払ってもらっていたものの支払いを止められたりすることもあります。

 しかし,民法760条は,「夫婦は,その資産,収入その他一切の事情を考慮して,婚姻から生ずる費用を分担する。」と定めています。

 すなわち,婚姻中は,別居しているかどうかにかかわらず,婚姻費用の分担義務がありますから,生活費を渡さないことは基本的には許されません。

 意を決して別居に至った場合には,婚姻費用の分担請求をまず,検討してみるべきでしょう。

 婚姻費用の分担義務について,次のページで,より詳しくご説明いたしますので,ぜひ,ご覧ください。

 次に,子どもの引渡しの問題です。夫婦の間に未成年の子どもがいる場合,子どもを連れて家を出たり,子どもを連れて出ることができないまま,別居に至ることもあるでしょう。

 そこで,別居後に,相手方に対し,子どもの引渡しを要求することができるかという問題が生じます。

 

 ここで,民法820条は,「親権を行う者は,子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し,義務を負う。」と定めています。

 夫婦は,未成年の子どもに対し,共同で親権を行使しますから(民法818条3項本文),夫婦ともに,子を監護する権利義務があります。ですから,子どもを連れずに家を出て,別居に至った場合,親権に基づいて,ただちに子どもを引き渡せというのは困難です。相手方もまた親権者として子どもの監護権をもっているため,子どもの引渡しを拒絶することもまた正当ということになるからです。

 

 では,夫婦が別居している場合,子どもの監護権者をどのように決めるのでしょうか。

 民法766条1項,2項によれば,まずは,夫婦で話し合いをして決めることになります。この規定は,夫婦が協議上の離婚をする場合の規定ですので,本来は,別居しているだけの場合に適用される規定ではないのですが,別居中の場合にもこの規定に沿った運用がなされています。

 そのようにして,夫婦でまずは話し合いをせよと言われても,子どもを連れて別居をしているのですから,話し合いは困難な場合が多いのが現実です。

 そこで,話し合いができないときには,家庭裁判所で決めることになります。

 話し合いができないといっても,直接夫婦間で話し合うのは困難であるが,第三者に入ってもらうことで,直接対話することを避けられれば話し合えるという場合には,子の監護者指定及び子の引渡しの調停を申立てた後,話し合いがまとまらないときには,審判において裁判所の判断を仰ぐという方法でいくことが考えられます。

 逆に,そもそも話し合いの余地もない場合には,はじめから審判を申し立てて,裁判所の判断を仰ぐという方法も考えられます。

 いずれの方法によるかは,夫婦の関係性などを考慮しながら選択していけばよいでしょう。

 また,子どもに差し迫った危険がある場合には,まずはいったん先に子ども引き渡すようにと,保全処分を求める必要があります。

 子の監護者指定及び子の引渡しについては,次のページで詳しく説明いたしますので,ぜひ,ご覧ください。

弁護士 平井優一

離婚後の生活

 離婚を悩む大きな要素の一つとして,離婚後の生活が挙げられます。

 壮年期を過ぎ,気持ちも体力も衰えを感じてくると,気が弱くなってしまうこともあり,このまま我慢して過ごしていこうと思うこともあると思います。そのようにして,長年連れ添った末,いろいろあったけど,ずっと一緒にいてよかったと思う方もいらっしゃるかもしれません。

 逆に,子どもが自立するまでは,子どものために我慢をするけれど,子どもが自立したら,離婚をしたいと考えていらっしゃる方もいると思います。

 本当に,離婚という選択は,人生の中で,大きな決断だと思います。

 離婚後の生活と一口に言っても,将来の出来事をすべて予測するのはとても難しいことです。再婚なんて考えたこともなかったのに,再婚したいと思えるような人と出会うこともあれば,その逆もあるかもしれません。

 いずれにしても,離婚後の生活を考えるにおいて,年金,介護の問題は,頭から離れることがないのではないでしょうか。

 また,老後とまではいかないまでも,未成年の子どもの親権者となった場合,養育費の問題も切実な問題です。

 離婚をする際,未成年の子どもの親権,養育費のほか,離婚後の蓄えとして,財産分与により分与される財産のことや,老後の年金について,考えておいたほうがよいでしょう。

 ここでは,次のページにおいて,年金分割について解説していきたいと思います。

弁護士 平井優一

離婚原因

 離婚訴訟で離婚が認められるためには,法律上の離婚原因が認められる必要があります。

 法律上の離婚原因は,民法770条1項に定められており,その内容は次のとおりです。

  • 配偶者に不貞な行為があったとき

  • 配偶者から悪意で遺棄されたとき

  • 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき

  • 配偶者が強度の精神病にかかり,回復の見込みがないとき

  • その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき

 

 法律上の離婚原因について,次のページで解説していきます。