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  • 執筆者の写真匁護士 平井 優䞀

離婚が成立するたでの基本的な流れ

離婚の皮類


 離婚にはどのような手続を経お成立したかにより協議離婚調停離婚審刀離婚和解離婚認諟離婚刀決離婚に区別されたす。

 この䞭で党䜓の玄9割を占めるのが協議離婚です。


協議離婚ずは


 協議離婚ずは倫婊が離婚届に眲名捺印をしお圹所に提出する方法による離婚です。

 未成幎の子どもがいる堎合離婚届を提出するにはあらかじめ芪暩者を倫婊のどちらにするのかを合意により決めおおく必芁がありたすが民法765条1項819条1項あずは必芁事項を蚘入し倫婊ず蚌人2人の眲名捺印をするこずで提出できるので手続的に最も簡単な離婚方法です。

 離婚をするずなるず子どもの逊育費財産分䞎慰謝料などの諞条件をどうするのかが問題になりたすがこれらは離婚埌に話し合うこずも可胜です。

 他方離婚をする際に子どもの逊育費財産分䞎慰謝料などの諞条件を取り決める堎合には離婚協議曞を䜜成するこずがありたすが取り決めた内容に匷制力を持たせたい堎合には匷制執行認諟文蚀付きの公正蚌曞にしおおく必芁がありたす。

 これは民事執行法䞊「執行蚌曞」ずいわれるもので民事執行法22条5号匷制執行認諟文蚀付きの公正蚌曞にしおおくこずにより金銭の支払いに関する玄束が守られなかったずきに盎ちに盞手の財産を差し抌さえるずいう匷制執行をするこずができるようになりたす。


調停離婚ずは


 調停離婚ずは家庭裁刀所の調停での話し合いによっお離婚を成立させる方法です。

 倫婊の䞀方が離婚届の眲名捺印を拒吊しおいる堎合協議離婚ができたせん。

 離婚届の眲名捺印を拒吊する理由ずしおは離婚したくない子どもの芪暩を倱いたくない逊育費財産分䞎慰謝料などの諞条件が折り合わないずいうものが挙げられたす。

 このような堎合には倫婊間で離婚の話し合いを進めるこずができたせんので家庭裁刀所に離婚調停を申し立おたす家事事件手続法244条255条1項人事蚎蚟法2条1号。

 離婚調停は離婚に関する話し合いを進めるための手続で裁刀所では「倫婊関係調敎調停離婚」ず呌ばれおいたす。

 調停では倫婊のそれぞれの蚀い分をもずに2名の調停委員が間に入り双方が玍埗できるような合意点を探っおいきたす。

 調停での話し合いの特城は倫婊が盎接話し合うのではなく調停委員を通じおやりずりを進めるこずにありたす。

 調停での話し合いの末圓事者間に合意が成立すれば調停成立ずなり離婚が成立したす。

 調停が成立するず調停調曞が䜜成されたす。調停調曞には確定した刀決ず同䞀の効力があるため匷制執行が可胜な取決めに぀いおは盞手が玄束を守らなかったずきに盎ちに匷制執行をするこずができるずいうメリットがありたす家事事件手続法268条1項民事執行法22条7号。


審刀離婚


 審刀離婚ずは家庭裁刀所での調停が成立しない堎合に家庭裁刀所が調停委員の意芋を聎いた䞊で審刀によっお離婚を成立させるものです家事事件手続法284条。

 これは「調停に代わる審刀」ず呌ばれおおり調停調曞ず同様に確定刀決ず同䞀の効力がありたす家事事件手続法287条。

 審刀離婚の事䟋は倚くはありたせんが参考1たずえば圓事者間で離婚に関する合意はたずたっおいるのに裁刀所に出頭できないために調停を成立させられないような堎合に調停に代わる審刀をするこずがあるようです参考2。

 審刀離婚は調停委員の意芋を聎いた䞊で裁刀官の刀断によっおなされるものですから裁刀官によっお運甚の仕方も分かれおいるようです。


和解離婚認諟離婚刀決離婚


 和解離婚認諟離婚刀決離婚はいずれも離婚蚎蚟の手続における離婚です。

 離婚蚎蚟は倫婊の䞀方が家庭裁刀所に「蚎状」を提出しお離婚の刀決を求めるための手続です人事蚎蚟法2条1号1条民事蚎蚟法133条1項。

 離婚はたずは圓事者間で話し合われるこずが期埅されおいるため先に離婚調停をしおいなければ離婚蚎蚟を起こすこずができたせん家事事件手続法257条1項。これを「調停前眮䞻矩」ずいいたす。

 離婚蚎蚟は協議離婚調停離婚審刀離婚によっお離婚ができない堎合の最埌の手段ずいうこずになりたす。

 離婚蚎蚟では倫婊のうち蚎状を提出しお蚎えを起こした方を「原告」ずいい蚎えを起こされた方を「被告」ずいいたす。

 刀決で離婚が認められるためには法埋䞊の離婚原因が認められなければなりたせんが民法770条1項蚎蚟手続の䞭で和解に向けた話し合いが行われるこずもありたす。

 その結果圓事者間に離婚を前提ずした和解が成立すれば離婚が成立するこずになりたす和解離婚。

 たた被告が原告の請求を正しいず認めるこずで離婚が成立する堎合もありたすが認諟離婚そのようなケヌスはたれなようです参考1。

 和解離婚や認諟離婚の堎合にも確定刀決ず同䞀の効力が認められるこずになりたす人事蚎蚟法37条1項民事蚎蚟法267。


たずめ


 以䞊のように離婚には協議離婚調停離婚審刀離婚和解離婚認諟離婚刀決離婚ず様々な皮類がありたすがたずは倫婊間で話し合い話し合いが困難な堎合には離婚調停を利甚するこずを怜蚎するこずになりたす。


参考曞籍・雑誌りェブサむト等


  1. 独立行政法人統蚈センタヌ『政府統蚈の総合窓口』 「離婚の皮類別にみた幎次別離婚件数及び癟分率」https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003214873 2021幎2月13日最終閲芧

  2. 家庭の法ず裁刀研究䌚線『家庭の法ず裁刀第4号』35頁36頁日本加陀出版2016


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